「与えることが先」素直に行動し、疲れてしまったあなたへ
女性起業家として活動していると、
「まずは与えることから始めましょう」
「ギブ&テイクの精神が大事ですよ」
…そんな言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
もちろん、この考え方はとても素晴らしいものです。
私自身も「与える人でありたい」と思っています。
でも、SNSで一生懸命発信したり、無料で相談に乗ったり、
資料やノウハウを惜しみなくシェアしたりしているうちに——
「こんなに与えているのに、何も返ってこない…」
そう感じて、心がくたびれてしまった経験はありませんか?
これがいわゆる 「ギブ疲れ」 の状態です。
特に、真面目で頑張り屋な女性起業家ほど、この状態に陥りやすいのです。

ギブ疲れを招く2つの勘違い
実は、多くの女性起業家が「ギブ疲れ」に陥る背景には、次の2つの思い込みがあります。
1.「与えた相手から直接返ってくる」と思っている
たとえば、あなたがInstagramでつながったAさんに、
時間を割いて丁寧にアドバイスをしたとします。
心のどこかで、
「Aさんが私の商品を買ってくれるかも」
「Aさんが誰かを紹介してくれるかも」
と期待していませんか?
でも、ビジネスの現実は、Aさんからではなく、
全く別のBさん、Cさん経由でお仕事が舞い込むことも珍しくありません。
ギブは“直接のリターン”を求めず、広く巡って返ってくるもの。
そう捉えると、肩の力が抜けて続けやすくなります。
2.「ギブはこっそりやるのが美徳」と思ってしまう
女性起業家さんの中には、
「特別ですよ」と言ってDMや個別LINEでこっそり教えてあげる方が多いです。
その優しさは素晴らしいのですが、ビジネスの観点ではもったいないことになっているのです。
なぜなら、
「見える場所でのギブ」はレバレッジが効くからです。
(ビジネスの世界では、より小さなお金(労力)で大きな成果を得るという意味でつかわれます。)

見える場所での「1対多」のギブに変える
私がオススメしているのは、
「1対1」ではなく「1対多」のギブにすることです。
たとえばこんな工夫ができます。
- Instagramストーリーズやリールで回答する
→ 誰かの質問への答えを全員が見られる形で発信 - ブログやメルマガで事例として紹介する
→ 実際の相談内容を、匿名+アレンジして記事化 - グループセミナーやライブ配信でシェア
→ 1人に向けた内容を、その場にいる全員の学びに
こうすると、
質問者さんだけでなく、それを見た他の人にも価値が広がり、
「あの人はいつも役立つことを発信してくれる」と信頼が積み重なっていきます。
女性起業家のリアル事例
事例1:ハンドメイド作家のYさん
Yさんは、個別DMで「作品の作り方のコツ」をたくさん答えていました。
でも疲れてしまい、回答をストーリーズに切り替えました。
すると、フォロワーからオーダーが入り、売上もUPしました。
事例2:オンラインサロン運営のMさん
サロンメンバーへの質問回答をSlackだけに閉じていましたが、
ブログ記事として一部を一般公開したところ、
「このサロンって価値がありそう!」と新規入会者が増えました。

「クレクレ君」を寄せ付けないギブのルール
ギブをしていると、中には「もっとちょうだい!」と際限なく求めてくる
“クレクレ君”も現れます。
これを避けるために、次のルールを決めましょう。
- 無料で出す範囲を明確にする
→ ノウハウの「型」や「方向性」は無料、具体的な設計や添削は有料など線引きを決める - オープンな場でのみ無料回答する
→ 個別DMでの相談は有料または公式コミュニティ内限定に - ギブをコンテンツ化して資産にする
→ 1回の回答をそのままSNSやブログで再利用
心が疲れないギブは「循環型」
ビジネスにおける理想的なギブは、
あなたの時間やエネルギーを消耗しすぎず、価値が広く循環していく形です。
それは決して「薄情」ではなく、
「持続可能な関わり方」を選ぶということ。
結果として、あなたも相手も幸せになる関係が築けます。
まとめ:今日からできる一歩
- 与える相手から直接返ってくることを期待しすぎない
- ギブは「見える場所」で「1対多」に届ける
- 無料と有料の線引きをはっきりさせる
この3つを意識するだけで、
「ギブ疲れ」はぐっと減ります。
そして、忘れた頃に、思いがけない人から
「あなたに助けられました」と感謝の声が届く日がきっときます。
ギブ疲れ。これは私の体験談でもあります。
今でも「してあげたいが出ちゃうタイプ」の私ですが、仕事でもプライベートでも
相手も自分も幸せなギブを目指しています。
誰かのお役に立ちたい。という想いで事業を立ち上げた方に多く、
人にはやさしくしなさいと育てられた人が多いと感じます。
私は、ガツガツ、ギラギラしないと成功できない起業ではなく、
誰かの問題を親身に寄り添い、解決していく人に寄り添いたいと思っています。